穴場の冬プールと感染症
先日、娘二人と市営の引地台プールに行ってきました。
夏休み明け頃から電気設備の改修工事に伴ってしばらく休場になっていたため、久しぶり。
個人的には泳ぐことそのものは嫌いではないけど、娯楽としてのプールはあんまり好きじゃありませんでした。なぜかって? それは、メガネ君の皆さんならわかると思いますが、眼鏡をはずしてプールに入ると何にも見えんからです。一緒に行っても表情が見えんし、すぐに見失ってしまうので、とても子連れでは行けないと思っていました。
しかし、最近は、度付きゴーグルなるものがあるんですね。しかも、イオンで1000円台で買えるじゃないですか!!
実際使ってみると、びっくり超見やすい!! こんな素晴らしいグッズがあるならもっと早く知りたかったです。
ただ、プールサイドでも常にゴーグルをしている怪しいおじさんになってしまうのは避けられませんが、、、。
で、行ってきました引地台プール! 想像以上にいいですね、冬場の温水プール。
夏休みに比べて格段に空いているのがよいです。流水プールをイモ洗い式に漂うだけでなく、ちゃんと、泳げる。温水なので、プールに入っている分には全然寒くない。(プールサイドに上がると結構寒いです。)
腰洗い槽の話
さて、プールと言えば、学校プールの定番、腰洗い槽。からの地獄のシャワーですね。覚えていますか?
プールに入る前に腰までつかる謎の水槽があったと思います。で、そのあと、無駄に冷たいシャワーに入らされ、息が止まりそうになったものです。
引地台プールでも例にもれず腰洗い槽があります。
しかしながら、この腰洗い槽、今では廃止されつつあります。
腰洗い槽に5分間つかるのとシャワーで30秒洗い流すのは除菌効果は同等である、という報告や、腰洗い槽に1分程度つかっただけでは除菌効果は不十分というのがその根拠のようです。確かに5分もつかるくらいなら、シャワーで入念に洗い流す方が効率的です。加えて、最近は、プールそのものの水質管理が向上しているため、腰洗い槽の重要性は相対的に少なくなっているのです。
この腰洗い槽、もともとプール熱(アデノウイルスによる咽頭結膜熱)の予防目的で導入されたんだとか。(でも咽頭結膜熱って、のどとか眼の感染症だから、腰まで消毒してもそもそも意味なくね? という疑問がよぎりますが、アデノは実は症状が落ち着いてからも長期間便中にウイルスが排泄されます。今まさに症状があるときにプールに入る人は少ないでしょうから、プールでの感染対策としてはむしろこの便からの感染が重要です。それで、腰洗い槽ってわけです。)
プールと感染症の話
冬場は、胃腸炎の感染も少し心配です。ノロウイルスはプールの中で1時間弱は生存しますし、まれだけどクリプトスポリジウムという原虫は数日生存できます。胃腸炎改善直後に、プールに入ると、おしりについている便の残りから病原微生物がプールに放たれるので感染のおそれがあります。
水中での感染は飛沫感染のようにマスクなどで防げないので、感染者がまわりにうつさないように気をつけるしかありません。
よって、胃腸炎回復後は、プールに入る前に石鹸を使ってしっかりおしりを洗うなどの配慮が望ましいですね。
最後に、プールでもらうのが心配な感染症としてよく質問されるのが、プール熱、そして水いぼです。
プール熱はいかにもプールでうつりそうな名前ですが、前述のように、水質改善のおかげで、そこまでリスクは高くないです。むしろ通常の集団保育時に飛沫・接触感染で広がる方が多いです。
水いぼは、水を介してうつることはありませんので、大丈夫です。同じタオルを使うと、接触感染するおそれがあるので、それは避けましょう。
冬場のプール。休日の穴場スポットですので、お子さんと一緒に軽く運動したいパパはぜひ連れて行ってみてはいかがでしょうか?