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花粉症治療はお早めに!

[2025.01.24]

今年も花粉の時期がやってきました。
花粉症はかぜと違って有効な治療法がたくさんあります。
毎年症状に悩む方、今年初めて発症した方、その症状を和らげることができます。ぜひいちど受診して相談しましょう。

 

花粉の観測方法

花粉飛散状況の測定は、スライドガラスにワセリンを塗ったものを一日屋外に置いておき、顕微鏡で花粉の数を数えるという「ダーラム法」という方法で行われます。意外とアナログです。

 

顕微鏡で1cm四方あたり1個でも花粉が見つかれば花粉が観測されたと判定します。2日連続で観測されたら「飛散開始」と判定します。

 

ちなみに今年は神奈川県では1月7日、東京都では1月8日が飛散開始日と観測されています。

 

花粉の数はピーク時には2000個を超えるので、たった1個である飛散開始日=花粉症でしんどい時期の開始日というわけではありませんが、飛散開始前後から症状が出る人も1割くらいはいるそうなので、要注意ではあります。

 

アレルギー性鼻炎ガイドライン2024では、症状が出ていなくても花粉飛散開始日から治療を開始することで、ピーク時の症状を和らげられると言われています。

 

ただこれまでの記録を見てみると、飛散開始日は1月上旬~2月上旬までかなりばらつきがありますが、花粉の数が「極めて多い」100個を超えるのは大体毎年2月中旬頃です。

 

飛散開始から多くの花粉が飛ぶまでの期間が毎年違うから、盲目的に飛散開始日から治療開始するというよりは、飛散開始日がいつであれ大体2月中旬頃に発症するだろうなと狙いを定めて、1月下旬くらいから治療開始するでよいのではないかな、と個人的には思っています(エビデンスはないです)

 

すでに症状が出始める人は、すぐに薬剤治療開始をおすすめします。

 

ちなみにクリニックでの花粉症治療の基本は、①抗ヒスタミン薬、②点鼻ステロイド、③ロイコトリエン拮抗薬、④漢方の四本柱ですが、これらについては次週詳しく解説したいと思います。

 

薬の前に

花粉症は吸い込んだ花粉に対するアレルギー反応なので、当たり前ですが花粉を吸い込まなければ症状は出ません。

 

つまりいかに花粉を避けるかが重要になってきます。そのために家庭でできるポイントを紹介します。

 

花粉情報は要チェック

・日々の飛散予報は気象情報をみましょう。

 

・ダーラム法による元データがみたい方は、県自然環境保全センターの調査結果から閲覧することができます。

花粉の量を逐一チェックし、飛散が多い日は極力外出を避けましょう。

 

外出時の服装

・マスクは鼻まできちんと密閉するようにつける。

・花粉症用メガネを使う。

・表面がけばだった毛織物などのコートの使用は避ける。

 

帰宅時にやること

・服や髪をよく払ってから家に入る。

・洗顔、うがいをし、鼻をかむ。鼻うがいも効果的!

 

おうちにいるとき

・窓や戸は閉めておく。

・ふとんや洗濯物の外干しは避ける。

・空気清浄機は有効。こまめなフィルター掃除を忘れずに。

・掃除はこまめに。特に窓際を念入りに掃除する。

 

花粉対策はウイルスや細菌などの感染対策と似ているところがありますが、粒子が大きいことや症状がすぐ出てくることなどから、対策も直感的でわかりやすいと思います。

 

ぜひやってみてください!

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