1. 赤ちゃんにはそれぞれ個性がある

【説明】
 おめでたですよと告げられたとき、どんな気持ちがしましたか? 『わぁ、嬉しい!』『仕事をどうしよう。困った』『ちゃんと育てられるかしら?』などと、いろいろな思いをされたことと思います。 百の家庭があれば赤ちゃんの迎え方、育て方も百通り。 育児にこれでないといけないという正解はありません。 でも赤ちゃんが健やかに育つためのちょっとしたノウハウを知っておくと安心ですね。 育児書を読んで多少の知識を持つことは決して悪いことではありませんが、情報に振り回されるのは困りますね。 多くのお母さん方は我が子が育児書通りでないと不安でたまらなくなるようです。 赤ちゃんは全く同じではありません。個性があってみんな違っています。 目の前のあなたの赤ちゃんがニコニコしていて元気ならそれでいいのです。 赤ちゃんの成長に伴って、体重の増え方が少ない、小柄、太り気味など体格の個人差から、お座り、這い這い、立つ、歩くなどの運動発達にも個人差が出てきます。 同じ月齢でも赤ちゃんは皆違うのです。 何かが早くできればそれでいいというわけではありません。 赤ちゃんがいきいき元気であることが一番大切なのです。 育児の心構えをお話しする前にどうしてもこの 『赤ちゃんにはそれぞれ個性がある』 ことをご理解いただきたいのです。

項目一覧に戻る

2. 育児の心構え

【説明】
 『子どもを育てることって、どういうことだと思いますか?』そう聞かれたら、あなたはどう答えますか。
 著名な小児科医である馬場一雄先生は『育児とは、非力な子どもを保護する一方、子どもの社会的自立を促す営み』と定義しています。 この世に生まれた赤ちゃんを病気や飢え、暑さ、寒さなどから 『守って』 やり、社会の荒波の中でも生きていけるように 『自立させる』 ことが育児だといっているのです。
 人間の赤ちゃんは他の動物に比較すると1年早く生まれてしまって、発達面ではとても未熟な生き物なのです。 馬や牛の赤ちゃんは生まれた直後から立ち上がって自分でお母さんのおっぱいを吸おうとするでしょう。 人間の赤ちゃんはただ泣くだけですよね。 ですからこれから生まれてくる赤ちゃんはお父さんとお母さんをはじめとする家族全体で守ってやらないといけないのです。 生まれてから数年はこの守ることに徹して、のちに自立させるように躾けることですね。 空腹を満たしてあげなかったり、夏に40℃以上になる車の中に放置したり、子どもを脅かすような言葉を浴びせかけることは明らかに虐待といっていいでしょう。 いま『守ること』と、やがて『自立させること』の両方を見据えて、子どもと向かい合うことが育児にはとても大切なのです。
 また、 『育児』は『育自』 ともいわれるように、子どもを育てることによって親としての自分が成長していくものなのです。 初めから全てにパーフェクトな育児ができる親はいません。 育児は『手間』『暇』『お金』がかかり、 予想以上に辛くなったりすることがあります。
 育児が辛いときや対処方法がわからないときは、スタッフや小児科医に遠慮なさらずお尋ねください。 私たちは子育てをするお父さんやお母さんの味方です。

項目一覧に戻る

3. 赤ちゃんの栄養

【説明】
 赤ちゃんが生まれると、お母さんはおっぱいをあげます。 今では約50%のお母さんが赤ちゃんを母乳で育てています。 母乳栄養の良い点 は、
  @ 赤ちゃんを病気から守ってくれる物質を沢山含んでいる、
  A 消化吸収しやすい安全な食品である、
  B アレルギーを起こすことが少ない、
  C お母さんと赤ちゃんの結びつきをより強いものにする、
  D 赤ちゃんが欲しがる時にすぐに与えることが出来る、
などが挙げられています。 分娩直後から母乳を与えるための準備をして、可能な限り母乳で赤ちゃんを育てるようにチャレンジしてみてください。 この準備は愛育病院のスタッフが指導してくれますのでご安心ください。 母乳を与えるのが理想ですが、いろいろな理由で与えられない場合には、育児用粉乳(粉ミルク)があります。 母乳栄養をあくまでも貫くか、混合にするか、粉ミルクオンリーにするか、出産までに心が決まらなかったら、とりあえず母乳栄養を30日間だけ試してみたらいかがでしょうか? 何故かといいますと、母乳から粉ミルクに切り替えるのは簡単ですが、その逆は非常に難しいからです。

項目一覧に戻る

4. 保温・保湿について

【説明】
 病院から退院したばかりの赤ちゃんでも 普通の大人が快適と感じられる環境であればある程度の体温調節は可能です。夏は27℃、冬は20℃(いずれも相対湿度50%の場合)あれば大丈夫です。 大事なことは室温をほぼ一定させてやることで、このことが暑さや寒さのストレスから赤ちゃんを守ります。 ちなみに、愛育病院の新生児室は年間を通じて25〜27℃に保たれています。 そこで赤ちゃんは産着とバスタオルだけで過ごしています。
 強制換気式の暖房機では加湿が是非とも必要です。 加湿器は洗浄可能な製品を購入して、2週に1回は洗浄・乾燥してください。 またエアコンのフィルターの汚れは、効率を低下させるだけでなく、細菌・かび・ハウスダストを撒き散らすことになりますので、2週に1回は掃除機で汚れを吸い取るようにしてください。

項目一覧に戻る

5. 皮膚の清潔・沐浴

【説明】
 赤ちゃんは新陳代謝が盛んで皮膚からの分泌が多く、また排泄物で皮膚が汚れやすいので皮膚の清潔を保つことはとても大切なことです。 特に顔面、頭部、頚部、前胸部などは 皮脂 の分泌が盛んで 脂漏性湿疹 がでやすい場所です。皮脂を効率よく落とすためには 石鹸で洗う ことです。 お湯や沐浴剤で一生懸命擦っても、皮脂は落ちません。 赤ちゃんの表皮は大人それの1/3の薄さですのでガーゼなどで一生懸命擦ることで表皮を傷つけてしまうのです。 石鹸を使って お母さん・お父さんの指で優しく石鹸の泡で包むように洗ってください。 石鹸を洗い流すときは柔らかいガーゼをお使いになって下さい。 沐浴の目的は皮膚の清潔を保つことと保温です。湯温は38〜40℃くらいで夏はやや温めに、冬は少し熱くします。 冬は沐浴をするお部屋の保温をして湯冷めをしないような配慮が必要です。 沐浴剤はベビーバスに入れて皮膚の洗浄と保湿に用いますが、無香料・無着色のものがよいでしょう。 重複しますが、皮脂の多い赤ちゃんは 洗浄力のしっかりした普通の浴用石鹸で洗ってあげて下さい。 沐浴すると赤ちゃんはぐっすり眠ってくれますよ。

項目一覧に戻る

6. よくみられる赤ちゃんの症状・状態とその対処方法

【説明】
 当クリニックで過去13年間におこなった18,700名の1ヶ月健診でのお母さんの心配事上位15番は次のようなものでした。 これが赤ちゃんによく見られる症状です。対処方法を知っていただくと育児が楽になりますよ。


@顔や体のブツブツ(26.0%)

 石鹸で洗いましょう。 赤ちゃんは新陳代謝が盛んで皮膚からの分泌が多く、また排泄物で皮膚が汚れやすいので皮膚の清潔を保つことはとても大切なことです。 特に顔面、頭部、頚部、前胸部などは皮脂の分泌が盛んで脂漏性湿疹がでやすい場所です。皮脂を効率よく落とすためには石鹸で洗うことが大切です。 お湯や沐浴剤で一生懸命擦っても、皮脂は落ちません。赤ちゃんの表皮は大人の1/3の厚みしかありませんので、ガーゼなどで一生懸命擦ると表皮を傷つけてしまいます。 石鹸を使ってお母さん・お父さんの指で石鹸の泡で包むように優しく洗ってください。石鹸を洗い流すときは繊維の柔らかいガーゼをお使いになって結構です。 これでよくならないときには、塗るお薬をお出しします。

Aゲップがでない、うなる、いきむ(13.3%)

 ゲップが出ないと、吐きやすい、うなる、お腹が膨れる、おならが多い、眠りが浅い、などが認められます。 長時間かけてゲップを出そうとするとお母さんも赤ちゃんも疲れてしまいますので、10分やって、10分休んで、また10分というふうにやってみましょう。 3〜4ヶ月になると赤ちゃんは進歩してゲップのトラブルは自然に解消しますよ。

B鼻づまり(11.8%)

 赤ちゃんの鼻は室温の変化に敏感で、鼻水を出します。出た鼻水が乾燥すると鼻腔が狭いので奥のほうで詰まってしまいます。 赤ちゃんは鼻で呼吸をしますので、鼻が詰まるとブヒブヒして苦しそうに見えます。 完全に詰まってしまうと、授乳時には鼻呼吸も口呼吸もできなくなりますので、乳首を離してしまったり、顔色が悪くなったりします。 夜も眠れなくなり、機嫌が悪くなります。 こういったときは小児科を受診してください。 鼻の吸引をして奥に詰まった鼻水を取り除いてあげます。 ご家庭では入浴をお勧めいたします。 入浴で身体が温まり、お風呂の湯気を吸い込むことで、詰まった鼻水が柔らかくなるからです。 くしゃみをすると柔らかくなった鼻水がでてきますから、それを取ってあげてください。 風邪ではありませんからお風呂に入れても大丈夫ですよ。

Cよく吐く(10.4%)

 赤ちゃんの80%は異常がなくても嘔吐します。 飲みすぎ、ゲップが出ない、腹圧がかかっての逆流、などがその原因です。 体重増加が順調なら大丈夫! ゲップが出づらい赤ちゃんでは勢い良く噴水のように吐くこともありますが、パニックになることはありません。 病気で噴水のように吐く場合は、吐く回数が多く、体重増加が悪くなったり逆に体重が減ったりします。

Dおむつかぶれ(9.3%)

 母乳栄養児は水のようなゆるいウンチを1日10回以上も出します。 そのために肛門のまわりがただれてしまうのです。 ただれて赤くなっているだけならおむつかぶれのお薬を塗るだけで良いのですが、表皮が剥がれるほどただれてしまうと便が滲みるので赤ちゃんは排便ごとに泣くようになります。 この場合には炎症を鎮める塗り薬とおむつかぶれの薬を塗りさらにリント布で患部を覆います。 おむつかぶれを起こさないようにするには、お尻のウンチを拭き取るのではなく洗ってみましょう。

Eミルクの量がわからない(8.2%)

 現在では 自律調乳 といって、 赤ちゃんの欲しがるときに好きなだけが原則です。 ミルクの缶に書いてある量はあくまで参考程度に!

F目やに(8.1%)

 クリーム色の目ヤニが目頭にちょっと付く程度は大丈夫。 緑色や濃い黄色の目ヤニが大量に出て、目が開きづらくなるのは 結膜炎 ですので小児科を受診してください。

Gゼイゼイする(5.3%)

 ゼイゼイも授乳直後に認められます。母乳やミルクのねばねばが喉の奥でからまっているのです。 赤ちゃんは咳払いが出来ないので、少しの間ゼイゼイしていますが、ねばねばが食道に流れると消えてしまいます。 肺や気管が悪いわけではありません。

H便が出づらい(5.3%)

 生後2週間までは哺乳すると排便するという反射がありますが、それを過ぎると、1日1回とか2〜3日に1回というように排便回数がだんだんと少なくなってきます。 これは 『まとめ出し』 便秘ではありません。 赤ちゃんの便秘は、便がすごく硬くて、排便のときに痛がって泣く、出血するなどの症状がみられます。 このようなときは浣腸をしたり、便を柔らかくするお薬を飲ませて便を出すようにします。

Iシャックリが多い(4.9%)

 シャックリは横隔膜のピクツキによって起こり、 哺乳直後には殆どの赤ちゃんで認められます。 しゃっくりが止まらないと苦しそうに見えますが、このことによって他の病気が引き起こされることはありません。 何もしないで大丈夫ですが、心配であれば母乳やミルクを与えると一時的に止まります。

Jよく泣いて眠らない(4.0%)

 赤ちゃんは泣くことでお母さんに意思表示をしているのです。 おなかがすいている、おなかが苦しい、お尻が濡れている、暑いなどで泣くようです。 母乳を飲ませて、ゲップを出して、オムツを取り替えて、快適なはずの室温においても、泣き止まないことがあります。 こんなときは抱いてみてください。 ベッドに寝かせようとするとまた泣き出すかもしれません。とても疲れますが、泣かせっぱなしにはしないで とにかく抱いてあげてください。赤ちゃんを眠らせる環境づくりも大切です。それは静かで、暗くて、お母さんがそばにいてあげることです。 おくるみ、胎児期に聞いていた子宮内雑音を聞かせること、おしゃぶりなどが効果的な赤ちゃんもいます。 そのうちに赤ちゃんは落ち着いてきますよ。

K向きぐせ(3.8%)

 念のため、首にしこりがないか確認させてください。首のしこりは胸鎖乳突筋腫で斜頚です。 しこりがなければ斜頚ではなくて、向きぐせです。赤ちゃんはお母さんのお腹にいたときの向きが好きなのです。 向きぐせによって顔がむいている側の側頭部が扁平になって頭がいびつになることがあります。 赤ちゃんが3〜4ヶ月になると首が座って自分で好きな方向を向けるので頭のいびつは徐々に解消して心配ないのですが、当面はドーナツ枕、砂嚢、 巻きタオルなどで側臥位にして反対側へ頭を向けるようにしてみましょう。 側臥位は不安定で腹這いになりやすいので、目を離さないようにしましょう。

Lお臍のトラブル(臍出血やでべそ)(3.5%)

 臍帯は生まれて5日位からお臍から取れます。 このときに臍の緒の切れ端が残っていると出血しやすいのです。出血してもお臍で血が固まっていれば大丈夫です。 また臍肉芽といって臍の緒の切れ端がキノコの様に膨れてくるとお臍がジクジクします。これは治療が必要です。 出ベソは1ヶ月過ぎから目立ってきます。飛び出していても痛くはありませんし、通常は1歳までに自然閉鎖します。 ただし、飛び出しがあまりに大きいと皮膚がたるんでしまって形成手術を後に受けることになります。 最近では綿球で圧迫してかぶれにくい絆創膏で押さえる治療をしてくれる小児科もありますので、納得できたらその治療を受けることもよいでしょう。

M顔や身体のアザ(3.4%)

 赤ちゃんの身体に出ているアザはほとんどが2〜3年すると消えるものです。 蒙古斑 といわれる青いアザは、おしり、背中、足首、手の甲に出ますがだんだん薄くなって最後には消えます。 おでこ、上まぶた、鼻の下、うなじには斑点状の赤みが出ていることがよくあります。これは 中心性母斑 といわれる毛細血管の拡張によるもので、多くは1〜2年で消えてしまいます。 うなじの赤みはストークマーク (stork mark,コウノトリが赤ちゃんを咥えて運んできたしるし!)、 上まぶたの赤みはサーモンパッチ (salmon patch,紅鮭の身の赤み!)と呼ばれています。 血管腫と呼ばれる赤アザのうち、生後1ヶ月から盛り上がってイチゴのように表面がツブツブしてくる 苺状血管腫 は次第に薄くなって1年くらいで消えるので心配ないのですが、顔や目の周りのアザで目立つものや唇にできた大きなアザは自然に消えないので皮膚科や形成外科に紹介します。

N黄疸(3.0%)

 母乳栄養児では 母乳性黄疸 といって1ヶ月を過ぎても皮膚の黄色みが消えないことがありますが、 便が黄色なら心配ありません。 生後2ヶ月くらいまでにはほとんどが消えますよ。 安心して母乳を続けてください。

項目一覧に戻る

7. お出かけや旅行について

【説明】
 里帰り分娩から自宅に帰る、お宮参り、お父さんの実家に赤ちゃんを見せに行くなど、赤ちゃんも大変ですね。普通は 1ヶ月健診が済んでから お出かけをしてください。デパートやショッピングストアに出かけるのはまだ早いですよ。 家族旅行に出かけるのは6ヶ月を過ぎてから が良いでしょう。 なぜ6ヶ月かというと、この時期を過ぎると普段の赤ちゃんの様子も大体判ってきていますし、機嫌が悪いときの赤ちゃんの様子も判りやすくなるからです。 そして赤ちゃん自身も周りのことに好奇心を示すようになるのでお出かけが楽しくなるでしょう。 余裕のあるスケジュールで赤ちゃんの普段の生活リズムを乱さないように。お昼寝が出来なかったりすると、その後の生活で夜泣きが始まって困ることになります。
 移動方法にも一長一短があります。飛行機であれば早いということがメリットですが、家から空港までの移動時間も考慮しなければいけませんね。 列車であれば禁煙車を指定する、荷物が多ければマイカーでのお出かけがお勧めです。

項目一覧に戻る

8. 小児科医のかかり方

【説明】
 赤ちゃんのかかりつけ医は、あなたの身近にいて、病気のことだけでなく、心や身体の発達、離乳食の進め方、予防接種スケジュールの相談、 赤ちゃんとの生活など、赤ちゃんに関することなら何でも専門の立場で相談にのります。

 かかりつけ医の選び方

  ・ こどもを専門に診ている医師(日本小児科学会認定専門医)を選びましょう
  ・ お友達にお勧めのお医者さんがいないか聞いてみましょう
  ・ 近くで探しましょう
  ・ 行ってお母さん自身の目で確かめてください

 そのポイントは

  1. お母さんの質問に丁寧に答えてくれますか。先生とウマが合いそうですか?
  2. 看護婦さんや受付の人は親切ですか?
  3. 待ち時間は長くありませんか?
  4. 緊急の時の対応を教えてもらえますか?

 お母さんの希望を100%叶えてくれるところはとても少ないのです。 欠点は必ずありますが、その欠点をカバーするために努力や工夫をしている点に目を向けますと、良いかかりつけ医を探すことができると思います。

項目一覧に戻る

9. 赤ちゃんが夜間・休日に具合が悪くなったときには

【説明】
 時間外診療は自治体でおこなっております。お住まいの市町村や区にお問い合わせください。 大和市では地域医療センター(夜間・休日診療所)を設けています。 ここで診察を受けて、検査や入院が必要な場合には、大きな病院を紹介するようにしています。 お住まいの自治体でも同様のシステムをとっているはずですので、広報などでご確認をお願いいたします。
 症状によって救急車で受診すべきか、あわてないで翌日に受診すべきかを知るには、日本小児科学会の 「こどもの救急ホームページ」(http://www.kodomo-qq.jp) をご覧いただくとおおよそのことが判ります。 神奈川県では、夜間に子どもの体調のことで判断に迷った場合には、看護師などが電話相談に応じる「かながわ小児救急ダイアル」を設けています。 相談の時間は毎日午後6時から午後10時までです。電話番号は#8000です。

項目一覧に戻る

10.パパの出番ですよ!

【説明】
 赤ちゃんができた、と告げられたときから妻のお腹がだんだん大きくなることや、赤ちゃんの胎動をお腹の上から一緒に感じたパパも多いのではないでしょうか? 仕事が忙しくて、心の準備が出来ないまま赤ちゃんとの初対面を迎えることになるパパも多いのです。 赤ちゃんが生まれるとママはオムツだ、授乳だ、洗濯だ、食事だ、沐浴だと次から次にこなしていかなければいけないことでてんてこまいです。 夜中の授乳に、赤ちゃんの寝息ひとつも気になって浅い眠りの毎日が続きます。特に産後1ヶ月は以前の妻と違うという印象を持つかもしれません。 ヘトヘトのママをやさしく包んで挙げられるのがパパなのです。 抱っこもミルクをあげるのもオムツを交換するのも、パパもママも初めてなのになんとなくママのほうがてきぱきと上手。 パパが出来ることは、赤ちゃんの沐浴にパパの大きな手は安定感があって赤ちゃんが安心。手伝える時間があれば是非手を貸して下さい。

 こんなときに嬉しかったと いうママたちの声をお伝えしましょう。
  ・気がついたらオムツを替えていてくれた
  ・赤ちゃんの世話って大変だね、とねぎらいの言葉をかけてくれた
  ・ちょっとの間、交代するから少し休めばと言ってくれた
  ・前より帰宅時間が早くなった
  ・帰宅すると、今日はどうだった?と聞いてくれた
  ・初めての赤ちゃんの熱のとき、一緒に病院に行ってくれた

項目一覧に戻る


11.チャイルドシートの選び方

【説明】
 いろいろな種類があって何を基準に選んだらよいかお困りのことと思います。 2003年2月に国土交通省の自動車事故対策センターから、安全なチャイルドシート選びのための『チャイルドシートアセスメント』が出ました。 国の安全性能試験ですから信頼性は十分です。この結果を参考にして選んで下さい。 体重10kg未満の乳児用シートは、 『進行方向に対して後ろ向きで45度の傾斜』 をもってしっかりと取り付けます。SRSエアバッグの膨らむ衝撃で赤ちゃんの顔面・頭部損傷が起こりますので、助手席には取り付けないようにしましょう!

項目一覧に戻る


12.理想的な予防接種スケジュール

【説明】
 ここ2年間で新しいワクチンが2種類日本でも接種できるようになりました。 髄膜炎、敗血症、肺炎、中耳炎などからお子さんを守ることのできるワクチンですので、是非ともお受けになるようお勧めいたします。 2011年から無料で受けられるようになりました。これはとても嬉しいことですね。生後2カ月から接種が始まります!
 以下が1歳までの理想的な予防接種スケジュールです。

@ 2ヶ月 ヒブワクチン肺炎球菌ワクチンの1回目
A 3ヶ月 ヒブワクチン肺炎球菌ワクチンの2回目と三種混合ワクチンの1回目
B Aから1週間後 BCG(市町村の集団接種)
C Bから4週間後 ヒブワクチン肺炎球菌ワクチンの3回目と三種混合ワクチンの2回目
D Cから3〜8週間後 三種混合ワクチンの3回目
E 生後6カ月をすぎてから ポリオワクチン(市町村の集団接種)
F 1歳になったらすぐに 麻疹・風疹混合ワクチン肺炎球菌ワクチンの4回目

 このように、2種類ないし3種類のワクチンを同じ日に接種する同時接種が可能です。 同時接種は海外で広く行われていますし、当クリニックでも沢山のお子さんに同時接種を行っていますが何ら問題ありませんので、同時接種をお勧めしています。

項目一覧に戻る

13.終わりに

【説明】
 プレネイタルビジットのお話は以上でおしまいです。今日はいろいろなことを聞かされて混乱しているかもしれません。 今日お話した内容は学校の講義ではないので、憶えようとしなくていいのです。 大切なことは、お産の前にこどもクリニックにお出でいただいて、これからお母さんになるあなたと小児科医である私とが知り合いになれたことです。 冒頭にもお話しましたように、私たち小児科医は子育てをするお父さんやお母さんの味方です。 お産が終わって病院を退院した後は、赤ちゃんと家族だけの生活が始まります。 育児をしているお母さんの不安が最も強くなるのは、病院退院後から1ヶ月健診の間なのです。 知り合いになれたのですから、何か心配なことがあったら遠慮しないで聞いてください。

項目一覧に戻る